実は、雨の中の沢登りアドベンチャーハイキングについて、自然の家では直前まで、
中止すべきではとの意見が大半をしめていたという。
「やります!大丈夫、私も引率しますから。やらせてあげたいんです!」
そういって、所長の高橋先生を説得してくれたのは、スタートポイントで私たちを迎えてくれた、
佐々木先生(現、山本町立山下第二小学校長)だったそうだ。
「よし、やってくれ! 濡れた子どもをすぐ温泉に入れる準備は任せてくれ。」
高橋所長の決断も、今となれば、よくぞやらせてくださった、という他ない。

管理者というのは、常にケガをさせる怖さとの戦いだ。佐々木班長の背負う大きなリュックには、
常に救急用具一式と、山道で動けなくなった子どもをおんぶして運ぶための
帯ひもが入っているという。重いトランシーバーも常に携帯している。
つまり「大丈夫!行きましょう!」ということばには、
何が起こっても対処できる確固たる自信があったのだ。

安全管理、危機管理が叫ばれる昨今、「マニュアルさえ守ればOK,大丈夫」ということではない。
子どもたちが本当に「よかった! がんばった!」と実感できる活動には、
どんな事態にも対処できる準備と確固たる自信が不可欠。
蔵王少年自然の家のスタッフの先生がたから、わたしたちは貴重な教訓を数々教わった。

「みなさん、こんどはぜひ冬に来てください。自然の家のまわり全部がスキーのゲレンデになるんです。」
「エ、エーーーッ! 行く! 行きます! 必ず!」 そして、
2月の、蔵王スキーキャンプが決まった。

秘話

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